FITNESSRACE
training

HYROXのRoxzone(ロックスゾーン)で何分失う?目標タイム別の平均と短縮のコツ

2026.09.18 (更新: 2026.09.18)

本記事はプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。詳細

この記事をシェアXでシェア

結論から書くと、HYROXシングルのRoxzone(ロックスゾーン)合計時間の中央値は、完走75〜90分帯で約6分、90〜105分帯で約7分半、105〜120分帯で約9分です(公開リザルト由来のデータセット75,883レースを当サイトで集計、非公式)。総合タイムの7〜9%を、走っても種目をしてもいない時間が占めています。ルールブック上の扱い、目標タイム別の数字、差が出る理由、短縮のコツ、練習での測り方を順に整理します。

Roxzoneとは(ルールブックの定義)

HYROX 2026/27シーズン公式ルールブック(シングル・日本語版、PDF)には「ROXZONE」の用語解説の項目はありませんが、次のことが読み取れます。

  • コースの構成要素:すべてのHYROXコースは「ランコース・ROXZONE・ワークアウトステーション」を含めて同じ距離で設計される、と§7.2(p.23)にあります。ROXZONEは、ランコースと各ステーションの間にある移動エリアです。
  • IN/OUTアーチ:ROXZONEには入退場用のアーチがあり、OUTアーチから入る、またはINアーチから出るたびに2分のペナルティです(§12.1.4、p.43/ペナルティ表04、p.45)。ステーションの「IN」アーチから退場した場合も2分です(§7.1-3、p.23)。アーチの誤使用はチップリーダーで自動検出されます(§12.2、p.44)。
  • 時間はレースタイムに含まれる:レース中は常に足首にタイミングチップを装着し、スタート前にROXZONEへ入るとチップが反応して誤ったタイムが記録される、と§7(p.22)にあります。移動中も計測は止まりません。
  • チョーク:使用できるのは大会提供のもののみで、指定ステーション内に限られ、持ち出し・持ち運びは1回2分です(§7.1-8、p.23)。ペナルティ表17(p.45)では、使用が許可されるのはスレッドプルとファーマーズキャリーのみとされています。
  • 給水:ROXZONEを通過するたびに、その通過中・前・後のいずれかで最低1回水が提供されます(§10.5、p.40)。飲用のみで、体にかけると2分です(§7.1-9、p.23)。
  • ゴミ:ROXZONEの床やランコースにゴミを捨てると1回2分です(§10.4、p.40)。
  • 器具の戻し忘れ:ケトルベルやサンドバッグを正しく戻さなかった場合の30秒ペナルティは、ROXZONEを出る前に自分で直せば科されません(p.32、p.33)。

ROXZONE内での歩行を禁じる規定は見当たりません。歩くこと自体は問題ありませんが、その間もタイムは進みます。

目標タイム別のRoxzone平均(データセット集計)

以下は、Zenodoで公開されている研究用データセット「HYROX capacity-profile panel v1.0」(Mauricio Figueroa、CC BY 4.0、公開リザルトサイトhyresult.com由来)を当サイトが集計したものです。HYROXの公式統計ではありません。収録された10本のスプリットファイル(シーズン3〜9)から、シングルのOpen/Pro・男女のレースのうち、ラン8区間・種目8区間・Roxzone14区間(各ステーションへの入り7区間と出7区間)が揃い、合計が公式フィニッシュタイムと±3秒以内で一致する75,883レースを対象にしました。Roxzone合計は14区間の和です。

完走タイム帯 N(レース) 中央値 平均 四分位(25〜75%) 総合タイムに占める割合
60分未満 525 3:53 4:12 3:24〜4:27 7.2%
60〜75分 15,626 4:49 5:08 4:10〜5:40 7.4%
75〜90分 31,012 6:08 6:28 5:14〜7:15 7.8%
90〜105分 18,130 7:41 8:02 6:35〜9:03 8.3%
105〜120分 6,740 9:17 9:38 7:56〜10:55 8.7%
120分以上 3,850 11:13 11:52 9:35〜13:18 8.8%

全体の中央値は6:33、平均は7:06、割合は8.0%でした。部門別に見ると、同じ75〜90分帯の中央値は男子Openで6:13(N=8,935)、女子Openで6:15(N=16,005)、男子Proで5:36(N=1,339)、女子Proで5:45(N=4,733)です。Proの方がやや短いのは、重量に対して余裕のある選手がProを選ぶ傾向によるものと考えられます。

注意点として、このデータセットは研究用に組まれたコホート(男子は複数回出場者中心、女子は全出場者に近い横断データなど)の寄せ集めで、全出場者の無作為抽出ではありません。また、ウォールボール前後の移動は14区間に含まれず、ランまたは種目のスプリット側に入っています。参考までに、hyfit.jpは別のデータセット(Zenodo 10.5281/zenodo.18683662)をもとに「1ステーションあたり」の平均をSub-60で約22秒、Sub-100で約43秒と紹介しています(記事、非公式)。定義と単位が異なるため、当サイトの表とは直接比較できません。

なぜ差が出るのか

同じ表を「入り」と「出」に分けると、差の出どころが見えてきます。男子Openの75〜90分帯では、ステーションへの入り7区間の平均が2:44、出7区間が3:46でした。120分以上では入り4:47に対して出7:36と、遅い層ほど「種目を終えてから走り出すまで」が伸びます。区間別では、スキーエルゴへの入りは中央値7秒程度なのに対し、ファーマーズキャリーとサンドバッグランジへの入りは中央値36〜38秒と長く、チョークや器具の準備で止まる区間が分かります。

要因としては次のものが考えられます。

  • 種目直後に立ち止まる:息を整えるために足を止めると、そのぶんが出の区間に積み上がります。
  • 給水で止まる:ROXZONE通過ごとに水が提供されますが、立ち止まって飲めば毎回十数秒かかります。
  • チョーク:スレッドプルとファーマーズキャリーで許可されていますが、つける時間も計測されます。
  • 順番待ち・迷い:レーンが空くのを待つ時間や、次に向かう先を探す時間も含まれます。会場や出走ウェーブの混み具合で変わる部分です。

短縮のコツ(当サイトの提案)

  • 止まらず歩く、余裕があればジョグ:Roxzoneは回復区間として使って構いませんが、完全に止まるのではなく歩きながら息を整えます。出の区間を1回30秒縮めれば7区間で3分半です。
  • アーチを間違えない:INから出る・OUTから入るは1回2分で、走って稼ぐより失うほうが大きい違反です。コースマップが公開されたら、各ステーションの出口から次のランコースへの向きを確認しておきます。
  • チョークはスレッドプルとファーマーズキャリーの2回だけ、と決める:許可されている場所も2つだけです。つける量と時間を練習で決めておき、持ち出さないようにします。
  • 給水は歩きながら:コップを受け取って歩きながら一口飲み、ゴミ箱に捨てます。床に捨てると2分です。
  • 器具はROXZONEを出る前に確認:ケトルベルの向きやサンドバッグの戻し忘れは、出る前に直せば30秒を失いません。
  • 次の種目を決めてからステーションを出る:迷う時間をなくすため、「出たら左、水を一口、次はローイング」のように、7回分の手順を事前に文章にしておきます。

ペナルティ全体はHYROXペナルティ一覧、各種目の内容はHYROXの8種目と重量表で確認できます。

練習での測り方

本番の公式リザルトには、ランと各ステーションのスプリットとは別にRoxzoneの合計時間が表示されます。出場経験があれば、まず自分の数字を上の表と比べてください。

初参加の場合は、練習で次のように測ると近い数字が出ます。

  1. 種目終了から次の動作開始までをラップで測る:「1kmラン→スキーエルゴ1,000m→1kmラン」の通し練習で、エルゴを止めてから走り出すまでと、走り終えてから次の種目を始めるまでを、ストップウォッチのラップで記録します。
  2. 1回あたりの目安を持つ:75〜90分を狙うなら、Roxzone合計6分前後、入りと出を合わせて1ステーションあたり50秒程度が表の中央値です。これより長ければ、止まっている時間がどこにあるかを探します。スマートウォッチのラップ機能を使うと、この区間ごとの記録が取りやすくなります。HYROXモードを搭載したモデルはHYROX向けスマートウォッチの選び方で紹介しています。
  3. 給水とチョークも再現する:水を飲みながら歩く、チョークをつけてからファーマーズキャリーに入る、という流れを通し練習に入れると、本番の時間が読めるようになります。

ペース配分全体は平均タイムと種目別ペース配分、練習の組み立ては12週間トレーニングメニュー、レース中の補給はレース当日の栄養補給で解説しています。

関連記事

Roxzoneの定義やアーチのルールはルールブックで更新されます。出場する大会年度の公式ルールブックで必ず確認してください。当ページの情報は執筆時点のものです。

この記事をシェアXでシェア

同じテーマの記事:練習・タイム・戦略

練習・タイム・戦略の記事一覧 →
HYROXの記事を目的から探す →