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HYROXのダンパー設定は何がいい?スキーエルゴ・ローイングの公式プリセット値とレベル別タイムの目安

2026.09.18 (更新: 2026.09.18)

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結論から書くと、HYROX 2026/27シーズンの公式ルールブック(シングル・日本語版)では、スキーエルゴとローイングのダンパーはどちらも全ディビジョンで「6」にプリセットされ、レーサーの判断で何度でも調整してよいことになっています。ローイングのフットプレートは「4」にプリセットです。この記事では、ダンパーが何を変えているのか、ルールブックの設定値と器具のルール、6のまま行くかの判断基準、レベル別タイムの目安、練習での使い方を順に整理します。

ダンパーとは何か(ドラッグファクターとの違い)

ダンパーは「抵抗の重さ」と思われがちですが、器具メーカーConcept2の公式解説(ダンパーの設定、英語版Damper Setting 101)では次のように説明されています。

  • ダンパーはフライホイール(ファンケージ)に流れ込む空気の量を調整するレバーで、目盛りは1〜10です。数値を上げると入る空気が増え、フライホイールを回すのに大きな力が必要になります。
  • 抵抗の大きさはダンパーではなく、どれだけ強く引くかで決まります。フライホイールの回転が速いほど空気抵抗は大きくなるため、どの設定でも強く引けば重くなります。自転車のギアのように「感触」を変えるものだ、というのがConcept2の説明です。
  • 本来の指標はドラッグファクターです。モニター(PM)はストロークの間にフライホイールがどれだけ減速するかを測り、その減速量をもとに仕事量を計算します。このためダンパーの設定にかかわらず記録は公平に算出されます。
  • 同じ数値でもマシンによってドラッグファクターは異なります。普段のマシンの3が別のマシンでは4に感じることがあり、気温や標高、フライホイール内のほこりでも変わります。

Concept2は一般的なトレーニングでは3〜5から始めることを勧め、高くしすぎると有酸素的な効果を得る前に筋肉が疲労すると注意しています。HYROXで重要なのは4点目です。会場のマシンの「6」と、自分のジムの「6」は同じ重さとは限りません。

公式ルールブックの設定値と器具ルール(2026/27シングル)

公式ルールブック(シングル・日本語版)§8.1「スキーエルゴ」と§8.5「ローイング」の内容です。

種目 距離 ダンパー その他のプリセット 主なペナルティ
スキーエルゴ 1,000 m 6(全ディビジョン、レーサーが何度でも調整可) なし。モニターは開始前にジャッジがリセット 足が床に触れる:警告→2回目以降は1回15秒。1,000 m未完了で離脱:失格(DQ)
ローイング 1,000 m 6(全ディビジョン、レーサーが何度でも調整可) フットプレートはポジション4(開始前に好みの位置へ調整可) 完了とジャッジ確認前にシートを離れる:警告→2回目以降は1回15秒。1,000 m未完了で離脱:失格(DQ)

表以外の器具ルールも押さえておきます。

  • スキーエルゴ:作業中は両足を常にプラットフォーム上に置きます。足を持ち上げる動きや反動・ジャンプは認められますが、着地は必ずベースプレート上です。かかとが縁からはみ出すのは構いませんが、床に触れると違反です。完了したら両足を残したまま片腕を上げてジャッジに知らせ、確認を受けてから離れます。
  • ローイング:いつでも漕ぐのを止め、ハンドルをホルダーに戻して、足をフットプレートに乗せたままでも外しても休憩できます。ただし1,000 mを完了してジャッジが確認するまで、立ち上がったりシートを離れたりしてはいけません。
  • どちらもモニターは開始前にジャッジがリセット(または設定)します。

ペナルティ全体はHYROXペナルティ一覧、8種目の距離と重量はHYROXの8種目と重量表にまとめています。

6のまま行くか、変えるか

ルール上はどちらでも構いません。当サイトの考え方は次のとおりです。

  • 会場のマシンのドラッグファクターは当日まで分かりません。だからこそ練習では数字ではなく、ジムのマシンを6にしたときのドラッグファクターと500 mスプリットを把握しておくと、本番で「いつもより重い/軽い」と感じたときの判断材料になります。
  • 調整には時間がかかります。レバーに手を伸ばしている間もタイムは進みます。フットプレートは開始前に合わせ、ダンパーも変えるなら最初の数ストロークで決めて、途中で何度も触らないのが無難です。
  • 重くしても1,000 mは速くなりません。モニターは実際の仕事量で距離を計算するため、上げること自体に有利さはありません。スキーエルゴは最初の1 kmランの直後、ローイングはバーピーブロードジャンプの直後にあり、先に腕や脚が疲れるとその後のランに響きます。
  • 迷うなら6のままで、練習でも6を基本にすると本番との差が小さくなります。普段4〜5で漕いでいて6が明らかに重い人は、練習で6に慣らすか、本番で最初に下げると決めておくかのどちらかにしておくと迷いません。

レベル別タイムの目安(非公式)

HYROXはステーションごとの公式な平均タイムを公表していません。以下は第三者サイトrundidaが「初参加者の中央値」とされる集計をもとに参考値として掲載している数字で、公式データではありません(出典:HYROXスキーエルゴガイド、ランナー向けステーション解説)。

レベル感(rundidaの区分) スキーエルゴ 1,000 m 500 mスプリット換算 ローイング 1,000 m
初心者 約5:55 約2:57 掲載なし
初挑戦の中央値 約4:34 約2:17 約4:55(500 m換算 約2:27)
経験者・上級 約3:40 約1:50 掲載なし

500 mスプリットは当サイトで2で割った換算値です。ローイングは「初挑戦の中央値」以外の数字が見当たらなかったため、レベル別の値は載せていません。ローイングは平均タイムと種目別ペース配分でも触れているように回復区間として意図的にペースを落とす選手が多く、同じ人でもスキーエルゴより遅めになるのが自然です。全力の自己ベストではなく「次のランに問題なく入れるペース」を目安にしてください。

練習での使い方(当サイトの提案)

ダンパーの数字を追うより、自分の感触とスプリットを結びつけておくことが本番で役立ちます。

  1. ドラッグファクターの記録と6での1,000 mタイムトライアル:ジムのマシンを6に合わせ、モニターでドラッグファクターを確認して記録します。そのまま1,000 mを漕ぎ、タイムと平均500 mスプリットをメモします。月1回程度繰り返すと上の表と比べられます。
  2. ダンパー比較(4・6・8で500 mずつ):同じストロークレートで4・6・8を500 mずつ漕ぎ、スプリットと「どこが先に疲れるか」を比べます。数字が良くても腕や脚が先に売り切れる設定は、HYROXでは使いにくい設定です。
  3. コンプロマイズド練習:1 kmを本番想定ペースで走った直後にスキーエルゴ1,000 m、続けて1 km走り、走った後でも狙ったスプリットを保てるか確認します。ローイングはバーピーブロードジャンプ40〜80 mの直後に1,000 m漕いでから1 km走ると、本番の並びに近くなります。

12週間の流れへの組み込み方は12週間トレーニングメニュー、本番と同じ器具が使える練習場所はHYROXの練習拠点を探す方法で解説しています。

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ダンパーのプリセット値や器具のルールはシーズンごとにルールブックで更新されます。出場する大会年度の公式ルールブックで必ず確認してください。当ページの情報は執筆時点のものです。

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