
スパルタンレースのSprint(5km前後・障害物20前後)は、初参加の人が最も多いフォーマットです。2026年10月16日時点で、国内の次の大会は**11月14日(土)の千葉・稲毛海浜公園(Sprint / Kids)**で、残りは約4週間です。「申し込んだけど、何を練習すればいいか分からない」という人に向けて、4週間で完走に必要な体を作るメニューをまとめました。
この記事で分かること
- Sprint完走に必要な4つの要素(走る・握る・運ぶ・バーピー)
- 週5日・1回30〜60分で組める4週間の練習メニュー
- ジムがなくてもできる代替メニュー
- レース前週の調整と、当日のペース配分の考え方
結論:4週間で「ラン3回+筋力2回」を積み上げる
スパルタン公式ブログの「4週間Sprintトレーニングプラン」では、プランを始める前提として週3回のラン(2〜3マイル=約3〜5km)と週2〜3回の筋力トレーニングを挙げています。この記事のメニューもこの考え方に沿って、次の形を基本にしています。
| 曜日 | 内容 | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 月 | ラン①(一定ペース) | 30〜40分 |
| 火 | 筋力①(押す・脚) | 30〜45分 |
| 水 | ラン②(坂道・インターバル) | 30〜40分 |
| 木 | 休養(散歩・ストレッチ程度) | — |
| 金 | 筋力②(引く・握力・体幹) | 30〜45分 |
| 土 | ラン③(長め+バーピー) | 40〜60分 |
| 日 | 休養 | — |
曜日は生活に合わせて入れ替えてかまいません。大事なのは筋力の日とランの日を交互にすることと、週2日は完全に休むことです(当サイトの考え方)。4週間で劇的に体力が伸びるわけではないので、「ケガをせずに当日を迎える」ことを最優先にしてください。
Sprintで必要になる4つの要素
障害物の名前は多いですが、体の使い方で分けると4つに整理できます。各障害物の動き方は障害物別攻略のコツで詳しく解説しています。
| 要素 | 主な障害物 | 練習で鍛えるもの |
|---|---|---|
| 走る | 障害物間の移動、坂・砂・泥 | 5km前後を歩かずに進める持久力、不整地での脚 |
| 握る | マルチリグ、モンキーバー、ロープクライム | ぶら下がる握力、懸垂系の上半身の持久力 |
| 運ぶ | サンドバッグキャリー、バケツキャリー、アトラスキャリー | 重い物を抱えて歩く体幹と脚 |
| バーピー | 障害物失敗時のペナルティ | 30回をやり切る全身の持久力 |
特に意識したいのが「運ぶ」系です。公式ルールブックでは、バケツキャリーやサンドバッグキャリーは必須障害物としてペナルティで代替できない区分になっています(詳しくはペナルティループとバーピー30回の違い)。握る系やアトラスキャリーは失敗してもペナルティで進めるPass/Fail障害物ですが、バケツ・サンドバッグのキャリーは「時間がかかってもやり切る」しかないので、練習の優先度を上げておきましょう。
4週間の練習メニュー
以下は当サイトが公式プランの構成(ラン3回+筋力2〜3回、週後半に長めのラン)を参考に組んだ目安です。回数・重量は体力に合わせて調整してください。
1週目:土台づくり(10/19〜10/25)
| 日 | メニュー |
|---|---|
| ラン① | ゆっくりジョグ10分 → 一定ペース10〜15分 → 歩いてクールダウン |
| 筋力① | 3周:スクワット12回/腕立て伏せ12回/ランジ左右各10回/プランク30〜60秒/バーピー5回 |
| ラン② | ジョグ10分 → 100m流し×4本(休み2分)→ 400m×4本(楽に、休み2分) |
| 筋力② | 3周:懸垂(できる回数、無理なら斜め懸垂)/ぶら下がり(限界まで)/ダンベルを両手に持って歩く1分/レッグレイズ12回 |
| ラン③ | 一定ペースで20〜25分。途中で1回だけバーピー10回 |
1週目は「全部こなせる強度」で終えるのが正解です。翌日に疲れが残るようなら回数を減らしてください。
2週目:坂と握力を足す(10/26〜11/1)
| 日 | メニュー |
|---|---|
| ラン① | 一定ペース15分 → 1分速め/1分ゆっくり(歩いてもよい)を10分 |
| 筋力① | 3周:ダンベルデッドリフト12回/ゴブレットスクワット12回/ショルダープレス12回/ベアクロール1分/バーピー8回 |
| ラン② | 坂道ダッシュ30秒×6〜8本(下りは歩いて戻る)→ 階段をゆっくり10分 |
| 筋力② | 3周:懸垂/ぶら下がり(タオルを掛けて握るとロープ練習になる)/リュックに荷物を入れて抱えて歩く1分/リストカール12回 |
| ラン③ | 約5kmを一定ペース。1km(500mでも可)ごとにバーピー10回 |
公式プランでも2週目の週末は「約3マイル(約4.8km)を走り、0.5マイル(約800m)ごとにバーピー15回」という構成になっています。最初は10回に減らしてかまいません。走って、止まって、全身を使って、また走るというリズムに体を慣らすのが目的です。
3週目:レースに近い形で通す(11/2〜11/8)
| 日 | メニュー |
|---|---|
| ラン① | 一定ペース25〜30分 |
| 筋力① | 3周:ランジ左右各12回/腕立て伏せ15回/荷物を胸に抱えてスクワット12回/バーピー10回 |
| ラン② | 坂道ダッシュ30秒×8本 → 平地ジョグ10分 |
| 筋力② | 3周:懸垂/うんてい・ぶら下がり/重めの荷物を抱えて歩く2分/プランク1分 |
| ラン③ | 模擬レース:5〜6kmを走り、途中に「ぶら下がり30秒」「荷物を抱えて歩く2分」「バーピー30回を1回」を挟む |
3週目の週末が4週間で一番きつい練習です。ここで「バーピー30回を1回やり切る」経験をしておくと、当日ペナルティになっても慌てません。当サイトの目安では、バーピー30回はおよそ2〜3分かかります。
4週目:疲労を抜く(11/9〜11/13、レースは11/14)
| 日 | メニュー |
|---|---|
| 月 | 一定ペース20分(先週より短く) |
| 火 | 筋力を軽めに2周(いつもの重量・回数の半分程度) |
| 水 | ジョグ10分 → 流し100m×3本だけ |
| 木 | 休養 |
| 金(前日) | 散歩・ストレッチ程度。装備の最終確認 |
レース週は練習量を半分程度に落とすのが基本です(当サイトの考え方)。ここで追い込んでも当日までに体力は伸びず、疲労だけが残ります。不安で何かしたくなったら、ストレッチと睡眠に時間を使ってください。
ジムがない人の代替メニュー
器具がなくても、身近なもので代用できます。
| 鍛えたいもの | 代替メニュー |
|---|---|
| 握力・ぶら下がり | 公園のうんてい・鉄棒、ドア枠に付ける懸垂バー、タオルを掛けてぶら下がる |
| 運ぶ力 | リュックに水のペットボトルや米袋を入れて抱える・背負って歩く |
| 坂・不整地 | 近所の坂道、歩道橋や階段、河川敷の土の道 |
| 障害物そのもの | 体験会・定期練習会で実際の器具に触れる |
実際のマルチリグや壁を一度でも触っておきたい人は、スパルタンレースの定期練習会をまとめた記事も参考にしてください。
ぶら下がり・荷物運びの練習で手のひらのマメを防げます。練習用と割り切って1組あると便利です。
当日のペース配分:完走を決めるのは「時刻」
スパルタンレースは「Sprintは何時間以内」というフォーマットごとの制限ではなく、大会ごとにコースクローズ時刻が決まる方式です(2026年千葉大会のレースガイドではコースクローズ16:30)。稲毛大会のOpen部門は公式サイト上で10:30〜12:45の間にウェーブスタートと案内されており(2026年10月時点)、遅いウェーブでも持ち時間には余裕があります。
参考までに、公式リザルトを当サイトで集計した2026年千葉大会(東京ドイツ村)のSprint Open部門の中央値は約2時間13分でした。5km前後でも、障害物の待ち時間やペナルティを含めると2時間前後かかるのが普通です。詳しい分布は制限時間と平均タイムを参照してください。
当日のポイントは次の3つです(当サイトの考え方)。
- 前半は抑える:最初の1kmで飛ばすと、後半のキャリー系で脚が止まります。会話できる程度のペースで入りましょう。
- 握る系は1回で決める気持ちで:疲れた状態で何度も試すより、だめならペナルティに切り替えたほうが結果的に速いことが多いです。
- バケツ・サンドバッグは止まってもいいから落とさない:必須障害物は代替がないので、休みながらでも確実に運びきります。
レース前週に済ませておくこと
練習以外の準備も、4週目のうちに終わらせておくと当日が楽になります。
- 装備の試走:当日履くシューズ・ウェアで一度は走っておく(持ち物チェックリスト)
- 寒さ対策:11月の海沿い会場は、濡れた後に体が冷えやすくなります(冬のウェア選び)
- 当日の流れの確認:受付・バーコード・同意書など(レース当日の流れ)
- 会場アクセス:稲毛海浜公園へのバス経路とスタート時間(稲毛大会ガイド)
4週間は短いようで、何もしないのとでは当日の余裕がまったく違います。無理なく続けて、11月14日のスタートラインに元気な体で立ちましょう。





